−これからのアルファ化米粉の可能性を探る

アルファ化米粉の活用

増粘剤としての活用

パンへの活用

テストテーマ 増粘剤代替(増粘剤の代わりにα化米粉を使用)
料理名 米粉パン
材料 ★ミズホチカラパン用米粉200g★α化米粉14g★きび砂糖10g★ドライイースト4g★塩3g★ドライイースト6g ★なたね油10g
■水の分量(熊本製粉パン用米粉使用の場合)ぬるま湯190度〜200度
調理方法 通常の米粉パンの作り方と同じ。粉類を混ぜ合わせたらぬるま湯と油を入れるよく混ぜる。型に入れてラップをして分発酵してアルミホイルをかぶせて160度で10分、200度で15分アルミホイルを取って15分焼く。
テスト結果

テスト結果

α化米粉を入れる割合は5〜10%の間がちょうど良い。α化米粉が膨らみの助けになるからといって沢山入れるとその分水分を要して本来の膨らむ効果が落ちる。α化米粉を入れる割合は適度な%がよい。5〜10%くらいにする。多く入れたらずっしりした。

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麺への活用

テストテーマ つなぎとして(卵などの代わりにα化米粉を使用)
料理名 うどん
材料 ★米粉130g(熊本製粉パン用米粉) 
★α化米粉 20g ★片栗粉 45g 
★塩 ½ ★熱湯 125g
調理方法 米粉を混ぜ、熱湯を加えひとかたまりにまとめる。薄くのばして細く切ったら沸騰したお湯でさっと1分程度茹でる。
テスト結果

テスト結果

α化米粉を入れることで麺にコシがでてしっかりした麺になり切れにくくなる。

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ハンバーグへの活用

テストテーマ つなぎとして(卵などの代わりにα化米粉を使用)
料理名 ハンバーグ
材料 ★ひき肉 250g ★玉ねぎ(みじん切り)1/2個 75g
★塩 2g ★A(α化米粉10g 米粉10g 水30g)
調理方法 Aを先に混ぜ、残りの具を入れてよく混ぜる。フライパンで両面を焼く。
テスト結果

テスト結果

卵、パン粉、牛乳などのつなぎの役目としてα化米粉を使用。α化米粉だけだと焼き上がりが柔らかくなりすぎひっくり返すのも難しい。 米粉だけだと覚めた時に固くなる。米粉とα化米粉を混ぜることで冷めてもふわふわなハンバーグになる。

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マヨネーズへの活用

テストテーマ 乳化剤の代替、油脂効果(乳化剤の代わりにα化米粉を使用)
料理名 マヨネーズ
材料 ★無調整豆乳50g ★油 20g
★α化米粉 10g ★お酢 5g
★砂糖 小さじ1/2 ★塩 小さじ1/4
調理方法 豆乳とα化米粉をよく混ぜてお酢、砂糖、塩をいれる。
テスト結果 マヨネーズには基本卵を使用するが卵なしで作る時にα化米粉が乳化の作用を助ける。油と水を混ぜるのにブレンダーなど撹拌しないとなかなか混ざらないが泡立て器で簡単にできる。また卵なしでマヨネーズを作る際は大量の油を要するがα化米粉を使用することで油の量も半分以下に抑えることができる。油が少ないことでカロリーOFFにも良い。
α化米粉の量でマヨネーズのとろみ具合を調整できるのでどんなα化米粉でも対応可能。かなり本物のマヨネーズに近くなる。
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テスト結果

砂糖とお酢の量でマヨネーズの味も好みに変えられる。

乳化剤としての活用

離乳食や介護食への活用

テストテーマ 簡便性、保存性、嚥下のしやすさ
料理名 離乳食(トウモロコシ粥) 介護食(野菜味噌粥)
材料 ★α化米粉10g
★とうもろこしの粉を小さじ1/2
★ぬるま湯50g
★α化米粉
★ミックスベジタブル50g
★味噌小さじ1
★水100g
調理方法 α化米粉に、とうもろこしの粉を入れ混ぜ。そこにぬるま湯を入れてよく混ぜる。これだけで完成。 耐熱容器にミックスベジタブルと水、味噌を入れ、電子レンジ600wで1分加熱し混ぜる。 そこにα化米粉を加え更によく混ぜる。これで完成。
テスト結果 お湯で混ぜるだけで離乳食ができる。 お湯の量で粥の緩さ具合の調整ができる。 簡単に栄養ある介護食ができる。 マッシュポテトのような食感となる。 年齢、状態などにより水分量を加減することで嚥下しやすさを調整できる。
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成功例写真-5

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非常食への活用

テストテーマ 非常食として、油脂効果
料理名 ビスケット
材料 ★米粉60g
★α化米粉20g
★油30g
★アーモンドプードル20g
★砂糖15g
★水20g
★塩小さじ1/3
調理方法

テスト結果

ボウルに米粉以外の材料を入れ泡立て器でよく混ぜる。米粉、α化米粉を加えよく混ぜひとかたまりになったら5㎜の厚さにめん棒で伸ばし、包丁で好きな形に切り、170度で20~30分焼く。

*米粉の種類によって必要とする水分量が異なるの水で調整する。

テスト結果 米粉だけだと固くなりがちなビスケット生地にα化米粉を入れる事で、α化米粉の持つショートニング効果により食感を軽くしていて、サクサクした食感がアップした。
α化米粉は既に火が通っているので非常食として使う事が可能。日持ちも良いので非常食としても最適。
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テスト結果

機能性食品への活用

テストテーマ アルファ化発芽玄米粉の使用、乳化効果
料理名 クレープ生地
材料 ★米粉(製菓用)95g ★α化発芽玄米粉 ★砂糖20g
★塩ひとつまみ ★ターメリック少々 ★油15g ★無調整豆乳80g
★水90g〜
調理方法

テスト結果

ボウルに米粉とα化米粉以外の材料を入れて泡立て器でよく混ぜる。水分量を調整して生地ができたら10分おいて馴染ませる。フッ素コーティングしたフライパンに油を引いて薄く広げ、両面焼く。

*おかず系、甘い系どちらの具でもO K
*米粉の種類によって必要とする水分量が異なる

テスト結果 クレープ生地にα化発芽玄米粉を入れる事で栄養満点になるだけでなく、卵がなくても生地が切れることなく、もちもちした食べ応えのあるクレープ生地が作れた。 発芽玄米粉は、白米に比べると食物繊維が6倍も含まれており、便秘解消にも効果があり、またビタミンやミネラルの他、フェラル酸やオリザノール、GABAという成分が含まれているといわれている。GABA(ギャバ)はイライラ対策にも効果があるといわれている。また、発芽玄米にはビタミンが多く含まれている為、美肌に役立つといった効能もある。血糖値が急激に上がるのを抑えてくれるので健康食品としても優秀だ。
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テスト結果

飼料への活用

テストテーマ 温度制御型粉砕技術は、家畜向け飼料の原料となる穀類(コメ・トウモロコシ・コムギなど)を、水を用いることなく、瞬間的にアルファ化させることのできる技術の確立。
α化穀類 飼料用米・トウモロコシ・小麦等を対象とする。
テスト内容詳細 従来、穀類のアルファ化には、水と熱、大量のエネルギーを必要とします。また、製造プロセスも多段となり、コストアップの要因となっています.本技術を用いることで、プロセスの簡略化とエネルギーコストの低減を目標としています。(図参照)
また、本技術によりアルファ化した穀類は、ベータ化(老化・再結晶化)しないという特長もあります。従来の方法でアルファ化させた穀類は、乾燥や放冷によりベータ化してしまいます。穀類をアルファ化した状態に維持できるということは、畜産動物にとって、栄養になりやすい状態といえます。これにより消化吸収性を高め、育成スピードの向上に貢献できると考えています。
本技術でアルファ化させた穀類は、デキストリンなどの結着剤・粘着剤の代替が可能です。本技術でアルファ化させた穀類は、水を加えるだけで、粘性を付与することができます。(バインダー性能)従来、配合飼料は、製造工程で、配合原料同士の結着性を高め、成形性を向上させるために、デキストリンなどの結着剤・粘着剤が添加されます。本技術は、配合飼料の主原料である穀類をアルファ化させ、バインダー性能を付与することができるため、結着剤・粘着剤などのバインダーレス飼料の開発が可能とあると考えています。(写真参照)
製造工程
テスト結果